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株式会社ダスキン 

ミスタードーナツ事業本部

      中棹 由香

商品開発部 商品開発室

 

ドーナツ、それは年代に関わらず誰もが好きな食べ物である。

そしてドーナツで思い出すのは,

「mister Donut」だという人が多いだろう。

それらはどのようにつくられているのだろう。

今回そんな皆に親しまれている会社で働く、

中棹さんにお会いし、お話を聞いた。

自分の開発した商品が世の中に出る、それってとても素敵な仕事だ

 

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―業務内容は?

 

部署は、商品開発部商品開発室に所属していて商品開発に携わっています。具体的には、まず市場の動向を見たり、今どういうものが流行っているか、また流行りそうかといったところからリサーチしたり、色々なところから情報を集めます。そして次にどういったものをテーマ、コンセプトにするかを企画するプランニングを行い、立案したものをメーカーさんと協力して実際に商品として形にしていくというのが主な仕事となります。それだけでなく、そうして形にしたものを今度は全国のミスタードーナツで同じ商品をお客様に届けるためのマニュアルを作ったり、商品の特徴を最大限に伝えるため、CM作りにも加わっています。このように商品が生まれるまで、そしてその後お客様に実際に届くまでに至るすべての部分に携わるのが商品開発の仕事となっています。

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―実際にお仕事する前のイメージとのギャップは?

 

商品開発室に配属される前は、商品開発のお仕事は、専門的な知識を勉強して一人で黙々と作っているというイメージだったんですね。でも実際に入ってみるとそうではなく、数多くのメーカーさんや商品開発に関わる沢山の部署の多くの人たちと力を合わせて一つの商品を作っていて、この仕事は人とのコミュニケーションやつながりが一番大事だなと思います。私はもともとお店で接客業をしていて人との関わり合いを持つことが好きでしたので多くの人に囲まれながらするこの商品開発の仕事は楽しいなと思いますね。

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―商品開発や企画の部署で働くには?

 

私自身前々から商品開発に興味はありましたが、勿論希望を言ったからそれが通る訳ではありませんので、やはり会社の意向によるところが大きいと思います。ただ常にアピールしていくことは必要だと思います。配属といった話のときに候補にすら挙がらないと思うので。私の場合、昔からその時その時でやりたいことは聞かれたりチャンスがあれば伝えるようにしていました。

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―アイデアが出ないときは?

 

そういう時は社内で考えていても何も浮かばないので外へ出て全く違ったものを見に行ったりします。先輩の中には美術館へ行ったりする方もいらっしゃいますね。例えば見た目や見せ方に関するアイデアは食品ばかり見ていて養われるものではないようで、色んなきれいなもの、美しいものを見てそこから新しい発想を生み出している方もいらっしゃいます。私もドーナツ屋さんやスイーツ屋さんに関わらず枠を広げて沢山のジャンルのものを見に行って新たな気づきを発見して次の商品に生かしています。

―世の動向や流行のリサーチ方法は?

 

実際に自分たちの足で現地へ見に行って調べています。初歩的なことかもしれませんが一番大切にしていることです。日本だけでなく、世界中のおいしいものや流行っているものを実際に見たり感じたり食べたりなど自分の感性を使って調べています。決して専門的にマーケティングの勉強をしていたという訳ではありませんので、統計を取るといった専門的なことはしていません。それよりも様々な情報に対して敏感であることや、すぐに行動するフットワークの軽さ、そして物事を見極める力が求められる仕事なので、そういった力を磨くという意味でも自分たちで現地に行き現物を確実に見に行くことを大事にしています。

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商品開発ならではの喜びや苦労は?

 

ミスタードーナツにはいろんな部署があるのですが、自分が作った一つのものが実際にお客様の元に届く、そして作ったものが残っていくといった仕事内容の部署はそんなに多くはありません。そういった意味では商品開発に携わって二年、多くの商品に関わってきましたが、一つ一つそれぞれお客様の反応が違ってそういった反応が直にわかるのはこの仕事ならではのことだと思うし、直接自分が関わった商品でお客様の笑顔が見れたりすると一番やりがいを感じてやってよかったと思いますね。逆に苦労することは、そこまでたどり着くまでの過程で次の商品の期日が迫っているけど何もアイデアが浮かばなくて困ることや、ほかの人に自分の想いや考えが伝わらないという時はどうやったら相手に伝わるのかなって悩んだりしますね。そういったことが大変だなと思う時がありますが、それがすべて最終的に喜びに変わるのでやっぱり素晴らしい仕事だと思います。

―これからの目標は?

 

一言でいうとポン・デ・リング超えですね。ポン・デ・リングって発売してから一位をとり続けているドーナツなんです。毎月でも年間でも。やっぱり新商品が出たら新商品の方が売れるじゃないですか、でもポン・デ・リングだけは不動なんですよ。でもきっとそうやって認知され長い間お客様に愛され続けているのはただおいしいからということだけでなく、これまでの世にない、あのもちもちした食感でワクワク感や楽しさ、喜びがあるからだと思うんです。なのでそういった感動やまたミスタードーナツへ行きたいなという気持ちをポン・デ・リングの時以上にお客様にお届けすることができる商品を作るということ、これは商品開発室の全員の目標でもありますが、それがポン・デ・リング超えです。

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